お直し とか カルストゥラ を読みました

 

お直し とか  カルストゥラ

お直し とか  カルストゥラ

 

 

私が初めて横尾さんのことを知ったのは
勤め先の上司に勧められ貸してもらった「プレゼント」という横尾さんの本からでした

横尾さんは編み物をされる方です。
「プレゼント」という本では、横尾さんの身近な方を想って制作した編み物のプレゼントを紹介しています。その編み方なども
その一つ一つのストーリーが横尾さんの文章で添えられているのですがそれもまた優しくていいのです。

そして今回読んだ「お直し とか カルストゥラ」は
帯に「思い出をお直し、承ります。フィンランドにて」という言葉があるように
北欧のカルストゥラというとことへ行って、
現地の人の思い出深いもののほころびを、横尾さんの独創的なアイディアでその思い出に合わせたお直しをした数々の品を紹介しています。

例えば、10代の少女の、膝のところに穴の開いたズボンに、
「年頃で、膝を抱えて泣くこともあるだろう」と想像して
単純に穴を塞ぐのではなく、かわいい動物がぴょこんと頭を出してるように編んだり、など、
そのお直しはとてもあたたかいのです。

私が普段仕事に向かう感覚にも、
同じようなことはできないにしても、そんな視点もあるのだということを片隅に置いておきながら、広い眼差しで全てに取り組んでいけたらなと思いました。