センスは知識からはじまる を読みました

水野学さんの本はアマゾンで高評価のものをいくつも目にしてきたので読んどいたほうがいいかなあと数年頭の片隅にあり続け、ついに1冊読んでみました。自分の頭の中の整理をかねて振り返ります。

 

センスは知識からはじまる

センスは知識からはじまる

 

 

センスいいね、センスあるね、私はセンスがないもので、などが会話の中で出てくるシーンはたまにあります。それは相手を立てる言葉であったり、仕事の中で潤滑油になったりもします。だけど「センス」とは具体的にどういうものの事をいうのか?

私は「デザイン」「アート」という言葉を目や耳にするとき、その言葉がどのような意味合いで扱われそこに登場したのか過敏に反応してしまう癖があります。この2つも「センス」と同じくふわふわした認識のまま使用されがちな言葉です。一人一人にそういうキーワードはあるのかも?

水野さんも書かれていますが、「センス」=先天的な才能のようなものとして使われることがほとんどです。そんなふわふわとした言葉の意味を水野さんが具体的に整理して定義してくれています。

センスとは、たくさんの知識を仕入れて、それらを自分の中で咀嚼、整理して築かれるもの。そして仕入れる知識で大事なことは、「ふつう」を知ること。それはいいものも悪いものも知ること。王道から流行まで知ること。

 

私の中での「デザイン」と水野さんのいう「センス」はとても近いものかもという発見!自分の頭の中だけで考えていた部分が、すみずみまで言葉になって綺麗に整理整頓されたようで気持ちよかったです。だよねだよねと我が物顔で頷きながら読みました。

あとオビの水色が何度見ても気持ちよい。清潔な本でした。

 

センスは膨大な知識を収集・取捨選択等をなす事、という風に言うと、めちゃくちゃ理詰めであるように捉えられてしまいそうですが

得た知識(その中には歴史、ストーリーなどがあって)のパワーをひとつひとつ確かめていくという作業は、とてもロマンチックな時間なのではないかなと思います。